「ライターってオワコンじゃね?」と思う話

SNSでは、2つの意見が対立して日々殴り合っています。

「ライターはまだまだいける!」

「いやいや、ライターは終わらんよ!」

SNSの意見はさておき、私は「ライターってオワコンじゃね?」と思っています。

ただし、ライターが一気に終わりを迎えるというよりは専業として独立できるものではなくなり、あくまで副業レベルになるという話。

まだまだ、副業としてはライターで活躍できるけど、「専業はやめとけ!」となると思います。

それにライターが終わっただけでライターで培った文章力は、他のことに使えるのですべてが無駄になるわけではないです。

今は専業でライターにやっている人には、耳が痛い話になるかもしれません。

正論をぶつけることになると思いますが、ごめんなさい。

「1つお願いがあります。私は嫌いでも、ライターのことは嫌いにならないでください。(前田敦子風)」

目次

ライターがオワコンになった理由

ライターがオワコンになった理由はあげればたくさんあるのですが、以下の理由ですね。

AIが台頭してきた

2022年にChatGPTが登場してライター業界はざわつきましたが、AIが生成する文章のショボさで「これはまだまだライター界隈は安泰だ」と思っていました。

しかし、急速なAIの発達によってあっという間に築き上げた人間のスキルを抜き去ってしまい、普通のまとめ記事やノウハウ記事であれば、人間が書いたものと見分けがつかないレベルになっています。

まだ、多少の文章表現の粗さがありますが、これも1年ぐらい経てばまったく分からなくなるでしょう。

はい、AIに勝てなくてオワコンです

ライバル増えすぎ

2020年に発生した新型コロナウィルス。

これでテレワークが一気に加速して、在宅で仕事をする人が増えました。

会社に出勤しなくていいので、仕事が終わったらすぐにプライベートが楽しめます。

そうなれば、副業にチャレンジする人がいるのは当然です。

副業の中でもパソコン1台あればすぐに始められるライターに参入する人は多く、あっという間にランサーズやクラウドワークスなどのクラウドソーシングにはライターで溢れかえりました。。

初心者からベテランまで全ライターでのバトルロワイヤルが繰り広げられ、クラウドソーシングは焼け野原になりました。

また、新型コロナウィルスの影響で倒産やリストラも増えたので、その影響でフリーランスのライターに転向する人が増えたのも一因です。

はい、ライバルが増えすぎてオワコンです

時代はYouTubeだよね

2010年頃ぐらいから「ブログブーム」となり、プロブロガーと呼ばれるブログで脱サラする人が続出。

しかし、アフィリエイト報酬やスポンサーからの直広告など不安定な収入に依存していたため、コアアップデートやブームの終焉に伴い、その勢いは過ぎ去ってしまいました。

ブログブームと入れ替わりでブームとなったのが、YouTubeです。

現在では老若男女の誰もがYouTubeを視聴するようになり、ブログだけでなくテレビやラジオなどのオールドメディアが危機に瀕しています。

そのブームに伴ってYouTuberや動画編集者が爆発的に急増し、完全に「動画の時代」へと移行しました。

はい、時代はYouTubeでオワコンです

SEOは厳しすぎ

先ほどのブログブームで書いたようにGoogleでは何度も大規模なコアアップデートが繰り返され、SEOで収入を確保するのは難しくなりました。

度重なる大規模なアップデートによって月収100万円以上稼いでいたアフィリエイターが廃業に追い込まれ、新たな手法を見つけたとしてもすぐに通用しなくなるようないたちごっこ状態です。

また、2016年に起きたWELQ事件によってネット上にある記事の信ぴょう性が問われることになり、検索上位は公的機関や大企業に独占される事態にもなりました。

SEOのみで生活できるほど収入を確保することは個人では難しくなっており、多くのアフィリエイターやブロガーが再就職するか、YouTubeなどに流れていっている状態になっています。

はい、SEOは厳しすぎでオワコンです

ライター業界でひよこ狩り

ライターの報酬体系は記事単位や文字単位でのスポット報酬です。

そのため、毎月の報酬は不安定となり、契約したと思ったらクライアントから契約破棄されることも珍しくありません。

「こんな不安定な報酬は生活できない…」

そう考えているライターが考えることといえば、基本的に以下の3つしかありません。

安定報酬が欲しいライターの考えること
  • YouTubeやデザインなどの他の事業を展開
  • 有料noteなどによる情報商材ビジネス
  • オンラインサロンやスクールによる教育ビジネス

まぁ、基本的にこの流れは変わりませんね。

安定報酬を目指すなら確かにこれらの方法に手を出すのは良いと思いますし、私も否定しません。

しかし、一部のライターは安定報酬欲しさに詐欺まがいの商材やコンサルを提供しているのも事実です。

ベテランライターが初心者ライターやライター未経験者をターゲットにするひよこ狩りも行われています。

たまにひよこが狩る側に回り、卵の時点で食べてしまうことすらあります。

ライター業界が北斗の拳並みの世紀末に感じる時もあります。

はい、ライター業界のひよこ狩りでオワコンです。

ライターのセカンドキャリアと問題点

AIの台頭などの時代の変化によって、ライターは変化することを求められています。

巷で溢れているライターのセカンドキャリアとしては、以下のようなものが主流ではないでしょうか。

確かにそれらは一時しのぎにはなるかもしれませんが、数年後には同じ問題に直面するでしょう。

専門特化ライター

金融・医療などの知識を活かした専門特化ライターに転向する人は多いです。

金融ならFP、医療なら薬剤師資格や看護師資格などを取得していれば、他のライターと差別化になるでしょう。

まぁ、でもそういう専門特化ライターは現在でもたくさん溢れており、さらに競争が激化してレッドオーシャン化するだけです。

資格者が増えれば増えるほど市場のパイはなくなり、あっという間に単価が下がります。

専門特化ライターになるのは有効ですが、「これで安心」と油断しているとあっという間に食べていけなくなるでしょう。

取材ライター

AIの脅威が出てきた時に「取材であればAIには簡単にできない」と思い、取材ライターのスクールや講座が増えました。

AIは情報をまとめるだけなので取材はできないので、簡単には市場を奪われなさそうです。

しかし、専門特化ライターの時に話したとおり多くのライターが参入すれば、レッドオーシャン化してすぐに稼げなくなります。

また、日本は少子高齢化によって人口減少を続けており、2060年には8,674万人まで減少すると推定されており、市場が縮小するのは明らかです。

さらにYouTubeの発達によって動画による取材も活発化しており、取材ライター市場が縮小するのも時間の問題です。

ディレクター

AIでライターが必要なくなるなら、ディレクターになればAIが作成した記事を編集して生き残れる。

確かに可能性がありそうですが、ディレクターも安心できません。

AIで記事作成するなら、複数メディアを運営していたとしてもディレクターは数人で事足りるでしょう。

少人数で複数メディアを運営できるなら、高額な報酬を払って外注するよりも、社員で内製化した方が低コストです。

最初は外注ディレクターを雇っていたとしても社内にノウハウが溜まれば、あっという間に契約解除になってしまうことも考えられます。

スクール運営やコンサル

ライターで稼げなくなったのなら、ライターを養成するスクール運営やコンサルをすれば市場縮小に影響しない。

そう思ってスクール運営やコンサルを展開するライターも増えてきました。

しかし、本当にそうでしょうか。

ライター市場が縮小していけば、スクール生やコンサルを受けたい人も自然と減ります。

当たり前です。

だって、ライターになっても稼げないんですから。

また、現在でも様々なライタースクールが運営されているため、よほど差別化しないと上手に集客できないでしょう。

これからスクール運営やコンサル活動を始めたとしても数年後には方針転換を迫られることは間違いありません。

他業種への変更

ライターを辞めてしまって、YouTube・動画編集・デザイン・SNS運用代行などの他業種への変更を考えている人もいるのではないでしょうか。

参入して成功する可能性はありますが、既に活動している人に勝てるだけのセンス・努力・時間をかけられるかが重要です。

他業種に参入してもライティングスキルは活かせますが、新たに学ぶことも多くて挫折する人も増えるでしょう。

簡単ではない修羅の道になってしまうことは覚悟する必要があります。

これからライターが生き残るたったひとつの道

「もうライターが生き残るのは厳しいじゃん!」

「もうライターを辞めてしまおうか…」

そう考えている人も出てきそうですが、さすがにそこまでは考える必要はありません。

副業であれば月5~10万円ぐらい稼げればいいと思っている人が多く、そのぐらいであれば当分の間は大丈夫です。

専業ライターも一気に仕事を失うことは考えにくく、これから数年かけて徐々に仕事がなくなっていくでしょう。

ただし、専業ライターが生き残れないわけではないではありません。

今後ライターとして生き残っていくには、「一次情報」×「行動力」×「差別化」を鍛えるしかありません。

私は、それ以外の方法では間違いなく生き残れないと考えています。

もう小手先のテクニックや方法では生き残っていけず、大きく働き方や価値観を大きく変えないといけない時でしょう。

「一次情報」×「行動力」×「差別化」のどれか1つだけを見極めて徹底的に追及することをおすすめします。

生き残る道①:一次情報

一次情報というのは、実際に体験・経験をして得た知見のことです。

これはAIには提供できません。

たとえば、私の場合だと借金400万円を債務整理せずに本業と副業で完済した経験があります。

借金を抱えた時のメンタルコントロール、借金生活での節約スキル、現実的に副業で稼いでいく方法は経験しないと絶対に分かりません。

つまり、そういった特別な体験・経験をしたことが大きな武器になるのです。

ただし、特殊な経験をしている必要はなく、他の人よりも少しだけで得意であったり、好きな分野の経験で問題ありません。

そういった経験がないなら、今から少しずつでも経験を積んでいけば今後のライター人生を支えてくれるでしょう。

生き残る道②:行動力

他の人よりも行動力があれば、絶対に生き残っていけます。

「他人の10倍営業をする」

「1日10時間以上は執筆する」

など普通の人ができない領域まで努力できるなら、誰も敵うわけありません。

行動力にこだわれば、それだけチャンスに恵まれる機会も増えるのでライターとしての地位も確立できます。

生き残る道③:差別化

他の人と同じような方向性や考えで行動しないことが差別化につながります。

多くのライターが考えることとしては…

「AIに代替されづらい取材ライターになろう」

「クラウドソーシングに頼らずに直営業しよう」

「ライターにこだわらずにSNS運用や動画編集、有料noteなどの他の収入源を確保しよう」

こういった行動をしがちです

ただし、こういった行動は他のライターもやっているため、差別化になりません。

差別化となると他のライターがやらないような行動をしましょう。

オウンドメディアや制作会社に営業するのではなく、近くの実店舗や事務所などに直接営業をかける。

有料noteをやらずにブログで好き勝手に自分の知見を書きまくる。

今までにない文章力を活かせるサービスを作ってみる。

他の人が考えつかない、あるいは「めんどくさい」と思うことを率先してやる。

それが差別化となり、生き残る活路となるでしょう。

他人と同じような行動はとらずに独自の戦略や方法で行動していくことが、これからの時代は重要です。

また、差別化を意識することで大勢のライターの中の1人にならなくて済みます。

「あなただから書いてもらいたい」

そういってもらえる特別なライターになれるかもしれませんね。

最も強いものが生き残るのではない、最も変化に敏感なものが生き残る

「ライターがオワコン」だと書いてきましたが、私はライター自体が滅ぶとは思っていません。

副業であれば当分の間は活動できますし、専業でもすぐに生活できなくなることはないでしょう。

しかし、多くのライターと同じような行動や努力では生き残っていけない時代になります。

時代を見据え、小手先のテクニックに頼るのではなく、自らの頭で考えて大きく変化できた者だけが生き残るのです。

まさにダーウィンの有名な言葉が当てはまる時代なのです。

「最も強いものが生き残るのではない、最も変化に敏感なものが生き残る」

今後は、変化に敏感なライターだけが生き残っていくでしょう。

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